落雷による事故

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地震・雷・火事・親父

これから夏場にかけて、雷が多く発生する季節になりました。(注1)海や山での落雷事故もこの時期に多く発生しています。地震、雷、火事、親父(注2)といわれるように、怖いものの代名詞に使われたりもする雷ですが、実際に落雷による感電や火災・電力施設への落雷による停電・異常電流による電気機器の破損など、被害も多く発生しています。その中でも人体への落雷では、直撃を受けた場合約8割の方が即死し、日本では年平均約20人くらいの方が落雷によって死傷しているといわれています。
(注1)大阪では雷は夏のものというイメージがありますが、夏に限らず大気の状態が不安定なときに発生しやすく、太平洋側地域では夏に多く、日本海側地域では冬に多く発生する傾向にある等、地域差があります。
(注2) 皆さんご存じのように怖いもののたとえですが、この中の親父に???と思われる方も多いと思われます。この親父については諸説いろいろあるようですが、おとうさんではなく台風(突風)というのが有力な説とされています。

雷を避けるには?

そんな恐ろしい落雷ですが、いつどこに落ちるかを事前に予測することは非常に難しく、雷注意報などの気象情報・雷鳴や稲妻などから危険を察知することが必要となります。また、雷雲の動くスピードは思いのほか速く、「遠くで鳴っているのでここは安全」と思いこむことは禁物です。

では、雷に出会ったらどのように対処すればいいのでしょうか?

落雷を避けるもっとも確実な方法は、「雷注意報が出たときは屋外に出ないこと!」です。もし外出中に出会った場合は、屋内や車内に逃げ込めばそのまま屋外にいるよりずっと安全です。ただ屋内でもその建物に落雷した場合、雷の電流が電気配線や壁・柱などを伝ってくることがあるので、電気器具や壁・柱などから1メートル以上離れておいた方がより安全だといえます。自動車の中も安全なのですが、走行中の落雷は非常に危険なので、停車して雷雲をやり過ごしてください。

もし、海や山などで雷に遭遇したら?

  • ハイキング中等、山で雷に遭遇したら
    山頂や稜線上から離れ、山小屋などの屋内に避難してください。もし、近くに建物がなければ、高い木の下などから離れて身を低くし雷がおさまってから安全な場所に移動してください。
  • 海水浴中等、海で雷に遭遇したら
    すぐに陸地にあがり屋内に避難してください。雷は海上に落ちる事もあり、また海水は電気を通しやすいので、落雷時の遊泳は非常に危険です。
予防することのできない自然現象ですが、ちょっとした危機回避で、これからのレジャーシーズンを楽しく安全に過ごしましょう。