焼肉店の無煙ロースターからの出火について

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煙が出ない、衣服等に匂いが付かない、店内もきれいに保たれる等から無煙ロースターを設置している焼肉店が増えています。そのような中、無煙ロースターから出火する火災が全国的に増加しています。
過去に発生した火災の原因を見ると、排煙ダクト内に火のついた肉片や炎(火の粉)が吸い込まれたことにより、排気ダクト内に付着していた油脂等に着火し出火するケースが多くみられ、また壁内・床下の排気ダクトと木製の建築材とが接する等していたことにより、(*)低温着火でダクト周囲から出火するケースもあります。
(*低温着火とは、木材に熱が加わると含まれている水分が徐々に減少して炭化し、さらに熱が加えられると突然燃え上がることがあります。その現象を低温着火と呼んでいます。)

 

焼肉店の無煙ロースターからの出火を防ぐために

無煙ロースターのうち、排気ダクトを床下、また、床下から壁内に設置されている下引きタイプから出火してしまうと、被害が壁や床等の広範囲に及ぶ傾向にあり、火災が発生すれば人命に危険が及びます。
また消火が非常に困難で、床、壁等を破壊しての消火作業となり、飲食店の皆さまには、休業しての改修など多大な損害を生じることにもなります。
  • 無煙ロースター周辺及びダクト内部の清掃を定期的に行う。
  • 無煙ロースター、ダクト、ダンパー、消火装置等の点検を定期的に行う。
無煙ロースターは火災予防条例に基づき適正に設置し、維持管理する必要があります。
無煙ロースターを設置する場合は、事前に所轄消防署の指導を受けてください。
また、無煙ロースターに限らず、レンジフード・換気ダクト等の厨房機器は、油脂やほこりがたまりやすく、汚れがひどくなるとCO(一酸化炭素)中毒事故や火災につながる危険性があります。
日頃の清掃や定期的なメンテナンスをきちんと行いましょう。