予防救急

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(1)入浴時の事故に注意

 高齢者が入浴時に死亡する事故が多発しています。過去3年間の自宅における入浴事故の状況を見てみますと、令和2年が54人、令和3年が53人、令和4年が86人の方が不幸にも亡くなられております。令和4年は65歳以上の高齢者が80人で、全体の約93%となっており、1年を通して見ますと比較的寒い時期に多く発生(図1)しておりますが、それ以外でも発生したりしますので入浴時には様々な注意が必要です。
 要因として、脱衣室や浴室の室温とお湯の温度との温度差が大きいと寒冷ストレスにさらされ易く、血圧や脈拍数が上昇し、心臓や血管に負担を与えるため、事故の危険性が高くなります。

 入浴する際には、次のことに注意しましょう。
①急な寒暖差 ②急に立ち上がる ③食後や飲食後 ④薬の副作用
 

(2)子どもの救急事故

 令和4年中に救急搬送した6歳以下の子どもは932人で、これは救急搬送全体の約4.5%を占めております。これらを事故種別ごとに見てみますと、急病が590人(63.3%)、一般負傷が184人(19.8%)、交通事故が29人(3.1%)、その他が129人(13.8%)となっており、傷病程度別搬送人員は、全体の75.3%が軽症(傷病の程度が入院を要さない)の傷病者です。
 子どもの救急事故の原因として、小さい赤ちゃんでは柔らかい布団で寝かせているときに寝返りをうち、顔がうつ伏せになり「窒息」してしまう事故、たばこ等の毒物を誤って飲み込む「誤飲」による事故、階段等から転落する事故、お風呂で溺れてしまう「溺水」による事故等が発生しています。
 以上の事故は、不注意やちょっと油断した隙に発生しています。消防本部としては引き続き、関係機関と連携して、出前講座や救命講習などあらゆる機会を通じて子どもの救急事故予防についての広報を継続的に行う必要があります。