救急課からのお知らせ

寒い時期には高齢者の入浴時の救急事故が急増します

 日本人は、風呂の好きな国民といわれておりますが、高齢者の不慮の事故死の第3位がお風呂場で発生しております。入浴時に何らかの原因でおぼれ、救急車で病院に運ばれる事故が多数発生しております。
●自宅における入浴中突然死の実態●

  高槻市において、過去3年間の自宅における入浴中突然死状況を見てみますと、平成29年は62人、30年は43人、令和元年が61人の方が不幸にも亡くなられております。令和元年は65歳以上の高齢者が56人で全体の約92%となっております。また、1年を通して見てみますと比較的寒い時期に多く発生(図1)しております。
●入浴時の死亡原因●

  特に寒くなる冬場にかけて、脱衣室や浴室の室温とお湯の温度との温度差が大きいと寒冷ストレスにさらされ易く、血圧や脈拍数が上昇し、心臓や血管に負担を与えるため、事故の危険性が高くなります。血圧の変動を起こしやすいものには下記のことに注意が必要です。

  1 急な寒暖差
  2 風呂の水圧
  3 急に立ち上がる
  4 食後、飲酒後
  5 薬の副作用
病院に運ばれた時の体温測定では、40度以上を示す例があるところから、高齢者の中には、高い温度での入浴により体温が上がっていることを自覚できずに、熱中症とも呼べるような病態により、気を失いおぼれてしまうということもあります。
 浴槽内における意識障がい、気を失うことを早く発見すれば、入浴中の急死は防げると考えられます。

●入浴時の事故を防止するために●

 1 具体的にどうすれば?

 2 どのようなことに気をつければ事故を防ぐことができるでしょうか?


有用である入浴法として次の6項目が考えられます!

 1 入浴前に脱衣所や浴室を温めておく
 2 湯温は41度以下、湯につかる時間は10分を目安にする
 3 浴槽から急に立ち上がらない
 4 食後、飲酒後、医薬品(睡眠導入剤など)服用後の入浴は避ける
 5 入浴前に同居者に一声掛ける
 6 同居者は入浴中の高齢者の動向に注意をする

 *高齢者や身体の不自由な人が入浴するとき、家族の方は、入浴が長時間になっていないかなど注意して下さい。
●万が一、事故が発生した場合●

 応急手当として、浴槽から救出できない場合には、浴槽の栓を抜いて顔面を水没状態から解除(追い炊き機能、風呂釜の火は消しておく)

  あごを風呂ふたに置くなどして、 気道(空気の通り道)を確保して、すぐに119番で救急要請して下さい。 


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消防本部(中・北消防署)では、自動体外式除細動器(AED)
の使用法を含む心肺蘇生法の救命講習を実施しています


申し込み・問い合わせは最寄の消防署まで!
 高槻市中消防署 674-7994・7996
 高槻市北消防署 687-0119(代表)

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