2018年 特別救急隊・命の絆 FILE-3

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「70歳代の男性、突然倒れ動かない。第二報により傷病者は心肺停止状態。電気ショックを1回実施し、胸骨圧迫実施中です。」との指令内容で所轄救急隊と特別救急隊が出動しました。所轄救急隊が現場に到着したところ、施設職員により胸骨圧迫が実施され、AEDパッドも装着されていました。また、AED装着後、メッセージに従い電気ショックを1回実施したとのことでした。他の施設職員の話によると、「傷病者は急に倒れ、呼びかけに反応がなかった。」ため救急要請したとのことでした。救急隊が施設職員から傷病者を引き継ぎ観察したところ、意識はありませんが既に自己心拍が再開していました。人工呼吸を継続しながら救急車内に収容すると同時に特別救急隊が傷病者と接触し、直後に自発呼吸も再開し意識状態も徐々に回復してきました。その後、特別救急隊同乗医師により点滴処置が実施され、専門的な処置ができる二次病院へ搬送となりました。傷病者は順調に回復し、約1か月後にリハビリ目的のため他の二次病院へ転院となりました。
 本事例は、複数名の施設職員が連携し胸骨圧迫及びAEDによる電気ショックの実施並びに素早い119番通報を行なったこと、また、救急隊及び医師による的確な処置及び搬送といった「救命の連鎖」が繋がったことにより、尊い命が救われ社会復帰した事例と考えます。