2020年 特別救急隊・命の絆 FILE-1

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 「69歳男性、意識、呼吸なし。最後に元気な姿を見たのは10分前です。」とのご家族からの通報内容で、所轄救急隊と特別救急隊が出動しました。先着の所轄救急隊が駆け付けたところ、傷病者のご家族が胸骨圧迫を実施していました。所轄救急隊がご家族から傷病者の方を引き継ぎ、心肺蘇生法を実施するとともに心電図を装着したところ、心室細動(心臓が震えている状態)であったため、除細動器で電気ショックを実施しました。その後、特別救急隊が到着し、特別救急隊同乗医師により冷却輸液(脳を守るための冷たい点滴)、救急救命士が薬剤投与を実施し医療機関へ搬送となりました。その後、搬送先医療機関での懸命な治療により傷病者の方は順調に回復し、約2か月後に軽快退院となりました。
 傷病者のご家族による迅速な119番通報と絶え間ない胸骨圧迫の実施、救急隊及び特別救急隊同乗医師の連携による的確な救命処置の実施、早期に医療機関への搬送が実現されたことで尊い命が救われ、また、社会復帰まで至った事例です。