2019年 特別救急隊・命の絆 FILE-8

一覧に戻る

FILE-8
 
 「60代男性、倒れており意識呼吸なし。」との通行人からの通報内容で、所轄救急隊及び特別救急隊が出動し、消防指令センター職員の口頭指導(胸骨圧迫)がなされました。所轄救急隊が現場到着したところ、通行人から知らせを受け現場に駆け付けた同僚が胸骨圧迫を実施していました。通行人の話によると、「路上で倒れ意識呼吸のない傷病者を発見したため救急要請した後、近くにいた同僚に知らせ、消防指令センター職員の口頭指導(胸骨圧迫)のもと同僚が胸骨圧迫を実施した。」とのことでした。先着の所轄救急隊が同僚から傷病者を引き継ぎ、心肺蘇生法を実施するとともに心電図を装着したところ、心室細動(心臓が震えている状態)であったため、除細動器で電気ショックを実施しました。その後も心肺蘇生法を継続し、救急車内収容後に自己心拍が再開。人工呼吸のみ継続し、後着した特別救急隊同乗医師が点滴処置を行い、三島救命救急センターへ搬送となりました。その後同センターにて集中治療が行われ順調に回復し、約2週間後に加療目的で転院となりました。
 通行人による心肺停止の早期認識、消防指令センター職員による口頭指導により同僚が適切な胸骨圧迫を実施し、救急隊及び医師により的確な処置が施され早期に病院搬送が行われるといった「救命の連鎖」が繋がったことにより、尊い命が救われ社会復帰した事例と考えます。