救急課からのお知らせ

救急救命技術練成会を開催しました

今年も11月21日、22日に救急救命技術練成会を実施しました。
昨年同様、救急隊員の士気高揚及び救命技術の向上を目的としたほか、近年救急需要が増加し現場到着時間が延伸傾向である中でも救命率の向上を目的とし、心肺停止を疑う通報内容や幹線道路などで安全管理が必要となる場所では救急現場に近い消防隊を出動させ救急隊よりも先に活動を行う「PA連携」という新たな活動方針を明確化し、その実践を前に消防隊も今回の救急救命練成会に参加しました。
参加隊の内訳は同じ署所の救急隊3名・消防隊3名の計2隊6名が1チームとし、2日間にかけて計18チーム108名が参加しました。
PA連携でのそれぞれの役割として救急隊は、傷病者に対して適切な処置・適切な医療機関への搬送等、救命を主眼とした活動となります。消防隊の役割はというと、救急隊の支援活動を行うことや、幹線道路などでは、現場の安全確保等多岐にわたります。
今回の救急救命技術練成会の想定は1日目・2日目とも心肺停止症例であり、消防隊が救急隊よりも先に現場到着する内容としました。よって消防隊の役割は上記に加え現場状況の把握や傷病者の状態を観察し必要な応急処置を行うこと、まだ現場に到着していない救急隊に状況を伝え到着した救急隊と協力して傷病者の対応、救急事案に関わった関係者に聞き取り等などを行うなど幅広い活動となりました。

PA連携については、12月1日から本格的に運用を開始しています。
市民の皆様にあっては、「救急車を呼んだだけなのになぜ消防車が?」「火事でもないのに消防車が救急車と一緒に止まっている」と疑問に思うこともあるかと思いますが、いち早い応急処置を実施するため、何卒ご理解いただきますようお願いいたします。


 
救急隊より先に到着した消防隊が、傷病者の状態を観察し、応急処置に着手しています。
(今回は心肺停止症例ですので、心肺蘇生法に着手しています)
情報共有をしていたため、後着した救急隊は速やかに消防隊と連携し救命処置を行っています。

 
救急隊のみの活動であると、処置を行いながら関係者から必要な情報を聴取していましたが、消防隊が関係者からの情報を代わりに聞くことができます。

 
消防隊がいることで現場でのマンパワーが確保でき、救急隊が携行した資器材も同時に搬出できます。従来は、救急隊3名での活動であったため、同時に搬出できなかった場合は再度取りに戻っていました。そのため、現場滞在時間の短縮も見込めます。

 
今回は、予備の救急車を活用し、実際に車内収容まで行いその後の活動も行いました。

 
医療機関に到着したと想定し、模擬医師役(ビブス装着者)に傷病者の状況等を申し送っています。
命を救うため、PA連携にご理解いただきますようよろしくお願いいたします!

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